その時がくるまで
大切な人が知らないところで
もういなくなっていた事を知って
ただ悲しさと 理解できない喪失感で
色んな物が暗く見えた
その時に涙を流してしまえば良かったんだと
少し後悔さえしている
最後に一目顔を見る事さえできなかった
その時から涙を流す事はしてない
流してはいけない気がして
きっとまた涙が溢れそうな時がやってくる
その時までは我慢しよう 誰のためでもないけれど
自分が死んで泣かれるくらいなら
大事な人が死んで私が泣く方がいい
長生きできるとは思っていないけれど
それができるのならそうしよう
この先も
誰かをちゃんと愛して生きる事なんて
出来ないかもしれないけれど
もし誰かを想って 想われて生きれるのなら
生きる事なんてそれでいい 十分すぎる
私の番がくるまでは 大切にできる人がいるまでは
ちゃんと想っていられるように そんな時間を多く持てるように
生きて 歌って 笑っていましょう
寝てみる夢
自分が死ぬ夢を見た
とても簡単に あっさり終わってた
死んだ後は幽霊になって
葬儀の光景を俯瞰している
誰も泣いてはいなかった
それに少し安心したかもしれない
もう私でも何でもないものを
影を落としてじっと見ている
葬儀には猫まで並んでいた
そこは流石私の見る夢だなと
思い出した後で笑った
その夢を見てる時に
好きな曲が流れていた
クラシックのピアノ
死んだ時はこの曲がいいかも
死んだ後なんて正直どうでもいいけど
起きたときは特に恐怖や驚きはなく
むしろ起きた後の方が現実味がなかった
私もそろそろお迎えがくるのかななんて思った
誰が迎えるのだろう
心が終わっている 明日を望んでいない
それでも朝食を食べ 服を着替えている
そっちの方が夢を見るよりずっと悲しい
夢で聞いた曲はPCから流れていたみたい
電源を落として 少し熱気を帯びた空気の中に歩き出す
ある週末の出来事
またあんな夢が見られるかな
おやすみ